あなたは子どもに子宮頸がんワクチンを打たせますか?わたしは打たせます。
子宮頸がんという癌をご存知ですか。その名の通り、子宮の入り口(頸部)にできるがんです。
この子宮頸がんは他のがんと大きな違いがあります。
そう。ワクチンがあるのです。予防できるがんなのです。
今日はその子宮頸がんについて、そして予防(ワクチン)について綴ります。
子宮頸がんとは
前述の通り、子宮の入り口にできるがんです。
がんというとある程度歳をとってからの病気で、まれに若い人でもなる病気と思っている方が多いと思います。
子宮頸がんのピークは30代です。妊娠、出産、子育ての真っ只中。そんな歳の人がなるがんなのです。
子宮頸がんのために妊娠を諦める、せっかく妊娠したけれどもお腹の子を諦める人が毎年少なからず存在しています。そして命を失う若い女性も多くいるのです。
子宮頸がんの原因
ほとんどの子宮頸がん(95%以上)の原因は「ヒト パピローマ ウイルス(HPV)」の感染が原因と言われています。
このウイルスはヒトにのみ感染します。現在なんと200種類以上の遺伝子型(ウイルスのタイプ)が見つかっています。
その中でも子宮頸がんになりやすい「ハイリスクHPV」と呼ばれる遺伝子型が十数種類わかっています。
感染の仕方は感染部位と感染しうる部位の接触です。つまり、基本的には性行為によって感染します。温泉やプールに一緒に入っても感染はしません。
女性だけではなく、男性の陰茎にも感染するわけです。
ただ、性感染症ではありませんので、感染したことで炎症を起こしたりすることはありません。感染しても気がつかないわけです。
感染した人が全員がんになるわけではありません。ごくごく一部の感染者だけががんになるのですが、感染してから数年〜数十年後にがんになるのです。
一生のうちにこのウイルスに感染するのは全女性の80%程度と推定されています。
性交経験がある女性は全員感染していると思っていただいて良いくらいの数字です。これは男性も同じです。
感染する前に特にハイリスクHPVの感染を予防することが重要になります。
ワクチン接種のタイミング
ワクチンは性交経験がない状態で接種することが望ましいため、日本では小学6年生〜高校1年生の間に3回接種するようになっています。
これを外れても接種は可能ですが、「定期接種」ではなく「任意接種」という扱いになるため有料になります。
一回16,000円くらい。これが3回ですからなかなか高いですよね。
副作用は
あります。
注射した場所の痛みが9割以上。注射部位の腫れや赤みがでるのが8割以上。
…コロナのワクチンと一緒です。そう、同じ筋肉注射だからです。
この他に有害事象として、2013年頃から多様な運動症状や精神症状がでたとの報道がありました。
現在までに様々な調査が行われていますが、関連を示すはっきりとした証拠は見つかっていません。
そして、実は他のワクチン接種でも同様のことが起きていますし、ワクチン接種と関係なく「原因不明」に同様の症状が出現することも確認されているとのことです。
メリットとデメリットをしっかり天秤にかけ、各自で判断することが現在は求められています。
大人はどうするの
大人になってからワクチンを打つことも決して無意味ではないので、興味のある方は打っても良いと思います。
まだハイリスクHPVに感染していない可能性だって十分あるわけですから。
ただ、知らないうちに感染している可能性も十分あるわけです。
大人は必ず定期的に子宮頸がん検診を受けてください。
本当にあっという間です。このためにもぜひかかりつけの産婦人科を作ってください。
わたしが大学生のころ、産婦人科の准教授に検診のタイミングを聞いたことがあります。
答えは「年一くらいで受けろ。あと彼氏がかわったら受けろ。」と言われました。
「彼氏の元カノの元カレを知っていますか?」ということを性感染症のときに言われますが、HPVに関しても一緒です。
なぜわたしは子どもに打たせたいのか
それは簡単。わたしがハイリスクHPVに感染したからです。
今も定期的に産婦人科に通院しています。
軽い気持ちで毎年受けていた検診に引っかかったとき。その「目の前が真っ暗になる感覚」「体温が一気に下がるような感覚」は忘れられません。
20代でした。
今も定期フォローを受けていますが、今のところがんにはなっていません。
そして、わたしの友人にも数人、同じような状況の人がいるからです。手術を受けた子もいます。
子どもにはこんな想いはさせたくない。それが全てです。
あなたは子どもに子宮頸がんワクチンを打たせますか?
わたしは打たせます。