あなたの頭痛の原因は?病院受診を勧める頭痛はこれ!

ほとんどの人が経験したことがある「頭が痛い」という症状。

コロナ禍でこの「頭痛」を理由に受診する方が増えている気がします。

今日は頭痛にはどんな種類があるか、また病院受診をした方が良い頭痛はどんなものかをまとめます。

 

 

 

頭痛の分類

頭痛には大きく分けて2つあります。

  1. 一次性頭痛

  2. 二次性頭痛

これだけみても何のことやら?だと思います。

簡単に説明すると

 

一次性頭痛とは

「わたし頭痛持ちで…。」というタイプの頭痛。

脳や体病気があるわけではないのに繰り返しておこる頭痛のことです。

片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛という頭痛がこれに分類されます。 

 

片頭痛は名前の通り、頭の片方が「ズッキン、ズッキン」痛みます。人によっては閃輝暗点といってきらきらひかる歯車のようなものが見えた後に頭痛が出てくることがあります。

頭痛は発作的に始まって、吐き気があったり、音や光に敏感になったり、涙や鼻水が出ることもあります。

 

緊張型頭痛は肩こりを伴うことが多く、頭の両方に重苦しく締め付けられるような痛みがでます。頭痛の約8割はこれです。ストレスにより筋肉が緊張することが有力な原因です。

 

群発頭痛は男性に多く、いったん起こり始めると1〜2ヶ月の間、連日のように生じる頭痛です。片目や目の上、こめかみのあたりをえぐられるようなひどい痛みがあります。発作的に起こり、片方の目が充血したり、涙が出たり、鼻水が出たりします。片頭痛との違いは吐き気がないことです。

 

二次性頭痛とは

危険な病気が原因の頭痛です。

脳出血くも膜下出血などの頭の中で出血している場合や、髄膜炎脳炎などの感染症の場合、脳腫瘍がある場合など、様々な原因があります。

緑内障や側頭動脈炎といった、頭の中以外の部位が原因となることもあります。

 

 

どんな頭痛が二次性頭痛?

分類を見てわかるように、病院へ行かないといけない頭痛は二次性頭痛です。

自分の頭の中で何が起きてるかなんてわからないから、みんな頭痛があったら二次性を心配して病院に行かないといけないのか?

そんなことはありません。

二次性頭痛にはいくつか特徴があります。

わたしたち医者もお話を聞きながらこれらの特徴がないか確認して、頭の検査をするか、血液検査をするかなどを決めています。

具体的に見てみましょう。

 

 突然の頭痛

もともと頭痛もちでない人が突然「痛い!」と始まった頭痛は病院受診をお勧めします。

脳出血くも膜下出血が疑われるからです。

雲閣か出血の痛みは「突然バットで頭を殴られたような痛み」と表現されたりします。

頭をバットで殴られたことある人なんてそういないと思いますが、それだけ突然、強い痛みがくるということなんですね。

 

麻痺や意識障害を伴う

手足や顔が上手く動かせない、言葉が出てこないといった症状や、頭痛を訴えた後に意識がなくなったり会話ができなくなるような状態は危険です。

これも脳出血の可能性があります。

 

発熱を伴い普段より首が前に曲がらない

頭を下へ下げて、顎が胸に付くかためしてください。肩こり・首こりがひどい人はつかないと思いますが(←わたしのこと)。

熱があって頭がとても痛くて、首がいつもより曲がらないときは病院へ行ってください。髄膜炎の可能性があります。

特に治療が必要ない場合もありますが、細菌性髄膜炎などとにかく治療を急ぐものもあります。

病院では仰向けに寝た状態でこれができるか、先生が動かして診察します。

 

 

一次性頭痛は病院にいかなくて大丈夫?

もともと頭痛もちだから、いつもの頭痛なら病院に行かなくても大丈夫。というわけでもありません。

その頭痛、日常生活に支障をきたしていませんか?

月の半分くらい頭痛があって、鎮痛剤が手放せなくて、薬を飲んでも良くならなくて…そんな悪循環に陥ってませんか?

頭痛があって気持ちの良いものではありませんよね。

困っているときは病院へ行きましょう。病院だからできることもあるんです。

 

片頭痛の場合

片頭痛も頻度が少なくて、イブなどの市販の薬で落ち着くならそのままでも良いと思います。

頻度が多かったり、市販の薬を飲んでも改善がない場合は病院を受診してください。

片頭痛には魔法の薬があります!トリプタン製剤と言って、片頭痛専用とも言える薬です。

また、片頭痛は予防することもできます。困っていたら一度病院へ。

 

緊張型頭痛の場合

緊張型頭痛で病院受診を必要とすることはほとんどありません。

基本的にはストレスから解放されるようにすることと、個人的にオススメしているのはラジオ体操です。

良くできた体操で、首肩周りがほぐれることで頭痛が軽快すると患者さんからも好評です。

 

群発頭痛の場合

この頭痛の場合はみなさん病院へ行くことをオススメします。

発作が起きると日常生活を普通に過ごすなんて正直無理だと思うレベルでみなさん苦しみます。

頭痛発作があるときは高濃度の酸素を吸うことで落ち着きますし、病院に行けなくても自宅で自分でできる注射剤を処方することもできます。

なにより予防をすることが一番です!

病院で先生と相談しながら、発作が起きないようにして行くことが何より大事です。

 

毎日のように鎮痛剤を飲んでいる場合

薬を飲んで頭痛は治りますか?余計にひどくなったり、全く効かなかったりしていませんか?

それ鎮痛剤が原因の頭痛「薬物乱用頭痛」かもしれません。

治療法は薬をやめることですが、予防薬もありますので病院を受診してみてください。

 

 

まとめ

簡単にまとめてしまうと、困ることがあったら病院を受診してください。

神経内科、頭痛外来、ペインクリニックなどの病院ならより相談に乗ってくれると思います。

困っている方は是非一度受診してみてくださいね。